近視について

急速に増加している近視

世界の近視人口は、2000年時点では約13億人と推定されていましたが、2050年には49億人まで増加すると予測されています。近視の発症・進行には「遺伝的要因」と「環境的要因」の両方が相互に作用するとされています。特に近年はパソコン・タブレット・スマホなどの長時間使用が悪影響を与えていると考えられます。

近視の問題点

近視の進行は、主に眼軸が過剰に伸びることによって起こります。近視が強くなると、単に見え方が悪くなるだけではなく、網膜剥離・黄斑変性・緑内障などの失明につながる疾患にかかる危険性が高くなります。

近視の進行を防ぐには

日常生活
正しい姿勢・部屋は明るく・パソコンなどの画面は明るさを落とす・時々目を休めるなどを心がけましょう。

屋外活動
屋外活動が多いほど近視発生率は低くなると言われています。太陽光の中に眼軸の伸びを抑える波長の光が含まれることが発表されています。

眼薬
目の緊張を緩和させるアトロピンという点眼薬に近視抑制効果があると言われていますが、国内で承認されているものは散瞳による眩しさや近くの見えにくさ、全身的副作用の問題もあり、日常的な使用には適していません。近年これらの副作用が少ない低濃度アトロピン点眼薬が海外で市販されるようになり、国内でも個人輸入の形で使用する医療機関が出てきました。

オルソケラトロジー
就寝時に特殊なハードコンタクトレンズを装用し、寝ている間に角膜形状を矯正することで日中を裸眼で過ごす治療法です。眼軸の伸びが抑制されるという報告が増えており、近視進行抑制の効果が期待されるようになっています。

近視は学童期を中心に進行する傾向にあるため、特にこの時期における対策が重要と思われます。お気軽にご相談ください。

(参考:日本眼科学会雑誌2020年1月号ほか)